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電鋳の諸特性

1.電鋳品の化学成分

電鋳製品は高純度で、不純物量が非常に少ない

※表は横スクロールします。

(wt%)

  Ni Co Fe Cu C S
ニッケル > 99.9 - < 0.01 < 0.01 < 0.01 < 0.01
(圧延ニッケル) > 99.0 - 0.4 0.25 0.02 0.01
コバルト-ニッケル合金 10-20 80-90 < 0.01 < 0.01 < 0.01 < 0.01
- - < 0.01 > 99.9 < 0.01 < 0.01

2.電鋳品の断面組織写真

 電鋳ままの断面組織はいずれも電場配向の柱状組織だが、熱処理により、ニッケルと銅は再結晶化し、粒状組織となる。コバルト-ニッケルの組織は600℃の熱処理後も変化は見られない。

ニッケル電鋳(めっきまま)

ニッケル電鋳(めっきまま)

コバルト-ニッケル電鋳(めっきまま)

コバルト-ニッケル電鋳(めっきまま)

銅電鋳(めっきまま)

銅電鋳(めっきまま)

ニッケル電鋳(600℃×1Hr熱処理後)

ニッケル電鋳
(600℃×1Hr熱処理後)

コバルト-ニッケル電鋳(600℃×1Hr熱処理後)

コバルト-ニッケル電鋳
(600℃×1Hr熱処理後)

銅電鋳(600℃×1Hr熱処理後)

銅電鋳
(600℃×1Hr熱処理後)

3.ニッケル電鋳の圧延ニッケル材との機械特性比較

ニッケル電鋳品は圧延ニッケル材に比べ、強度は優れているが伸びは劣る。

※表は横スクロールします。

項目 引張強さ kgf/mm2 0.2耐力 kgf/mm2 伸び % 硬度 Hv
ニッケル電鋳 50 35 18 180
圧延ニッケル(N-201) 40 20 45 130

4.ニッケル電鋳の密着強度

ニッケル電鋳品の密着強度はクラッド品に比較して、何ら遜色のない良好な結果が得られている。

母材材質 剪断密着強度 kgf/mm2
Ag-Cu 19.2~21.8
Cr-Zr-Cu 25.5~30.0
SS400 30.4~33.6
SUS304 34.9~36.8
NiEF 36.0~40.0
母材は炭素鋼 合せ材 剪断保証値 kgf/mm2
SUS(300、400)
Ni、Ni合金
20
Cu合金、TP28 14
Cu 10.5
Al 5

【参考データ】 BAクラッド鋼板資料(旭化成製)より

5.電鋳製品の機械特性

ニッケル電鋳は350℃以上の熱処理により強度が低下し延性が増す。コバルト-ニッケル電鋳は熱処理による特性の変化はほとんどなく、熱的に安定している。銅電鋳は処理温度の上昇につれ、徐々に強度が低下する。

軟化特性

軟化特性

引張強度

引張強度

耐力

耐力

伸び

伸び

6.電鋳製品の物理特性

特性一覧表

※表は横スクロールします。

めっき皮膜 融点(℃) 比重 熱伝導率(Kcal/m/hr) 熱膨張率
(×10-6℃)
電気抵抗率(μΩ/cm)
コバルト-ニッケル電鋳 1,490 8.9(20℃) 79 13 6.2
ニッケル電鋳 1,455 8.9(20℃) 72 14 6.8
銅電鋳 1,082 8.93(20℃) 280 17.6 1.7

7.電鋳製品の摩耗、腐食特性

摩耗特性

摩耗特性

腐食特性

腐食特性