三島光産株式会社
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2019年 年頭所信

投稿日:2019年01月01日

2019年 年頭所信

"成長"の種を蒔き続けいきいきと芽吹かせよう! ~時代の変化に気づき、自責で対応する~

 皆様、明けましておめでとうございます。旧年中、社内外の皆様方に頂いたご指導、ご協力に感謝申し上げます。

足元の業績は堅調に推移

 足元の経済動向について。保護主義政策による混乱は、米中の貿易対立に端を発し、徐々に影響が出てきそうです。新興国の苦境も予想され、影響は小さくありません。この数年拡大していた世界景気は、鈍化しつつあります。日本国内においては、人材確保が一層難しくなる中、底堅い内需に支えられ、安定した生産が続きました。

 こうした中、グループ全体としては、2020年中期経営計画に向けて、確かなスタートを切ることが出来ました。これもひとえに、皆さま方のご協力、ご努力のお蔭です。今回の中期経営計画は、"2025年にありたい姿"に向けて種を蒔き、挑戦していく計画です。初年度は大事な年であると認識していただけに、大変有難く、感謝致しております。多くの部門が高負荷の中、3S(※1)を一層進化させ、理想の姿を目指したスケールの大きな改善も多数実施頂き、製造実力を向上させております。特にグループ会社(平和自工、ヒューマンブリッジ)は、過去最高の売上、利益を達成しても奢ることなく、あるべき姿に向けて歩み続けてくださり、大変心強く思っております。三島グループ間で、将来に向けた案件に対する連動した動きも広がっており、感謝しているところです。

 各部門別に取組について見ていきます。

工程請負部門について

 全般的に高位の生産が続く中、人材確保、定着で大変な苦労をしながらも、安定生産を継続できました。多能工化に努める一方、長年続けてきた"きつい/やりづらい作業"についても多数改善下さり、働きやすい職場づくりも進みました。繁忙期やライン停止時期に、部門を超えて応援しあう文化が出来つつあります。

自社工場部門について

 機工事業では大型案件もない中、製造は力を蓄え、革新的な技術開発に向けた種を蒔くことが出来ました。半導体事業では過去最高の生産量に達する中、素原料・材料の不足と価格高騰に直面し、アジアを駆け巡って対応しました。自動車部品事業とガラスライニング事業は、長年達成できなかった歩留まりを大幅に改善致しました。

エンジニアリング/プラント部門について

 大型案件は少なかったものの、受注した案件を高いレベルでこなし、同時に他事業本部やグループ会社と横の組織連携を格段に進めました。定修時の応援を成功させ、IoT分野での開発取組、お客様への提案など、楽しみな種を蒔いております。

本社部門について

 採用活動については、企業PRの刷新など、部門を超えて応援し、採用数を大幅に増やしました。制度においては、連結経営に向けてあるべき形を整え、2025年に向けて業績評価制度、資格、処遇制度についても見直しました。新商品開発も目途が立ちました。

 どの部門も確実に前進しております。皆様のご努力に改めて感謝申し上げます。

2019年の経営方針

 これから、新しい年を迎えるにあたり、私の考えを述べます。

 この数年は様々なリスクもある中で、比較的、高位安定した量がございました。しかし、消費税増税、貿易戦争、残業規制、採用難等、取り巻く環境は厳しさを増しています。何より、自動車業界のCASE(※2)に代表される、ビジネスモデルの大変革期にあります。新日鐵住金様は国内再編に加え、国内に限定してきた鉄源を海外生産することを決められました。AGC様は従来のコア事業は勿論、戦略事業を更に進化させようとされておられます。お客様自体も大きく変わろうとされておられ、私達の仕事にもこれまでと異なるレベルが求められます。三島光産グループとして、この変化に気づき、対応していかなければなりません。変化を能動的に起こすことが出来るようになれば、会社として高いステージに進むことが出来ます。

 そのような認識の下、今年の経営スローガンとして、【"成長"の種を蒔き続け、いきいきと芽吹かせよう!~時代の変化に気づき、自責で対応する~】と致しました。この数年、ライバルと比較して謙虚に自らを振り返り、世の中の変化を感じて、自ら行動を起こしていくことを心がけて参りました。それぞれの部署で課題は明確になっております。皆さんの知恵やIoT等の道具を使って生産性をあげること、連携して付加価値のある提案を行い、次のステージに向かって参りたいと考えております。以下の3点について、強くリードしていきます。

1 安全・衛生を第一とし、いきいきと働ける職場をつくります

 昨年はボヤ1件、休業災害を3件発生させてしまいました。安全・防災管理レベルについては確実に進化を続けております。しかし、「リスクのない職場」の実現には至っておりません。変化発生時の対応、非定常作業(※3)の管理メッシュの強化が必要です。作業者の意見、本音を大事に、管理職も入り込み、非定常作業を中心に潜在的な危険、やりづらい作業を今一度洗い出し、対策致します。事後の100策より事前の1策を心がけて参りましょう。

2 課題に対し、全員が仕事の質を高め完遂します

 100年に1度の大変革期で、求められる仕事の質も変わっていきます。営業、製造、技術、間接サポート部門、それぞれが社会やお客様の変化に気づき、従来通りのやり方に満足、固執するのではなく、対応していくことが大事です。変化が生じる時は負荷がかかります。全員のベクトルを合わせる為の理解活動を疎かにせず、丁寧に落とし込みを行い、全員が意図を理解して取り組んでいきましょう。

3 チーム三島で基盤強化・事業連携・新事業開拓に取り組みます

 各組織がそれぞれの役割を果たすのにも、まずは組織内でのチームプレーが必要となります。組織を超えた連携を行う時には、互いが一層自分のこととして考え、連動する必要があります。まずは、私をはじめ幹部が現地現物で仕事の内容や課題をきちんと把握し、現場、スタッフと一緒に改善を続けて一体感を持っておくことが大事です。共に悩み、行動、発言し続けていき、前向きで、荒波を力強く乗り越えて行く新しい文化を築いていきましょう。

結びに

 率直に、今年は厳しくなることが見通されます。蓄えてきた力を発揮して乗り越えていくと同時に、蒔いてきた種を芽吹かせ、計画通りに新しい種も蒔いていかなければなりません。各種課題を克服していくには、大変な労力が必要で、皆の思いを結集させなければなりません。1人の100歩よりも全員で2歩、3歩前に進むことが大事です。思いを結集するには上司と仲間と率直に相談しあえる風通しの良い職場であることが大前提です。いきいきと働ける職場を作るべく、私自身もハラスメント撲滅活動等にも一層力を入れて参ります。

 最後になりましたが、今年も皆さまと協同して確実に足元を固めて、2025年に向けた中期経営課題に、私自身、自ら先頭に立って取組みます。これからも、家族や仲間に誇れる、お客様や社会に必要とされる、元気でやる気溢れる会社づくりを目指していきましょう。

 この一年が、皆様にとって健康で実りある年となりますよう祈念致します。ご安全に!

補足説明

※1 整理・整頓・清掃

※2 Connectivity:つながる車 Autonomous:自動運転 Shared:車のシェアリング EV:電気自動車

※3 段替えや突発作業など、頻度が少なく、定常的に行わない作業

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