【安全】安全・効率を高める治具開発
投稿日:2021年12月01日
活動の背景と目的
鋳型整備工程におけるフートロール(※)取付作業は、重量のある部品をクレーンで1本ずつ位置合わせをしながら組み付ける必要があり、多くの作業時間を要していました。また、位置決め調整の際には狭い隙間へ手を入れる場面があり、手を挟まれる危険性も抱えていました。さらに、急な納期短縮要請への対応が求められる中、作業の迅速化と安全確保の両立が課題となっていました。そこで、作業手順を詳細に分析し、誰もが安全かつ確実に作業できる仕組みづくりを目的として改善活動に取り組みました。
※フートロール:製鉄所の**連続鋳造設備で使われるロール(搬送ローラー)の一種
主な取り組み
- 取付対象4本を同時搬送可能な専用治具の製作
- ロール固定機能を備えた位置決め治具構造の導入
- スライド機構付固定穴採用による調整方法の見直し
- 動画分析による作業ロスと危険箇所の可視化
成果
- 1本単位作業から4本同時取付への作業形態
- 位置合わせ時の手作業介入が不要となった作業環境
- 重量物の揺れが抑制された安定した組付状態
- 挟まれリスク要因が排除された安全な作業工程
今後の展望
今回開発した専用治具の活用を継続するとともに、同様の組立作業や重量物取扱工程への展開を進めていきます。
また、改善活動で得られた動画分析手法や現場発想による治具開発の考え方を標準化し、作業品質の均一化にもつなげていきます。
今後は整備工程内でも危険度の高い鋳型反転作業を次の改善テーマとして取り上げ、安全性と作業性をさらに高いレベルで両立できる職場づくりを目指します。
編集後記
今回の事例は、設備や製品仕様を変更できないという制約の中で、作業者自身の発想から解決策を生み出した点が非常に印象的でした。
特に「1本ずつ取り付けるのが当たり前」という固定観念を見直し、4本を同時に扱う治具へ発想を転換したことが大きな成果につながっています。
また、時間短縮だけでなく、作業中に発生していた「挟まれリスク」の解消にも結び付いており、安全と生産性を同時に高めた好事例と言えます。
現場観察と継続的な検証の重要性をあらためて感じさせる取り組みでした。