三島光産株式会社
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2022年 社長年頭所信

投稿日:2022年01月01日

2022年 社長年頭所信

新しい未来への一歩を堂々と踏み出そう!
~ Challenge, Change, Create, Communicate ~

皆様、明けましておめでとうございます。旧年中、社内外の皆様からいただいたご指導、ご協力に心より御礼申し上げます。この2年、コロナ禍において、安定生産を継続できているのは、従業員皆様方のご協力のお陰です。重ねて感謝申し上げます。

足元の業績は回復傾向

 足元の経済動向について振り返ります。様々な分断が継続する中、一昨年に比べ、生産量は回復傾向にありました。

 しかし、夏以降は世界的な新型コロナウイルス感染者の増大に伴い、自動車業界はグローバルサプライチェーンが分断され大減産となるなど、千葉・鹿島・九州エンジ以外は安定的な生産とはなりませんでした。急激な減産の影響を受け、多くの皆様に臨時休業、組織を超えた応援を継続してお願い致しました。一昨年に続きご協力いただきありがとうございました。同時に、量が回復しない部門は危機感を持ち、例えば(1)多能工化による手待ち時間の削減、(2)生産サイクルアップ、(3)段替え時間短縮、(4)歩留まり向上、(5)転記作業削減といった、もったいない"ロスコスト"の大幅削減を実現し、実力を向上させました。

 増産が続く化学品部隊の健闘もあり、何とか2019年ベースまで利益を回復させることができました。数年先は確実に回復、成長し、蓄えた力を存分に発揮していく好機が来ると確信しており、収益確保と皆様への還元を実現させていく覚悟です。

2025年中期経営計画

 昨年、2025年ビジョンに向けた新中期経営計画を、2年がかりで策定しました。前中期経営計画は、多くの事業部門が理想の姿を目指した改善活動に取り組み、将来の種を蒔くことに励み、一部を芽吹かせることができました。ですが、まだまだ結果としては、成果、スピードについては各組織によって大きな差があり、売上や単価の落ち込みをカバーするレベルまでにはいたっておりません。社内、グループ間連携や、様々な挑戦を始め、決して後退はしていないものの、すでに始まっている大競争時代の荒波を乗り越えるレベルにまで質、量を向上できておらず、危機感を募らせています。

 2025年中期経営計画における思想の柱は、仕事の質を圧倒的に高めること、そして各種課題にスクラムを組んで取り組んでいくこと。主要施策としては2つです。
(1)戦略事業:成長を続ける千葉・鹿島地区に全社の力を集結
(2)コア事業:7割生産で厳しい現実を見た部門の再構築、挑戦

 2025年ビジョンに向けた新中期経営計画スタートの年となる本年、「無心」となり、皆様とともに愚直に取り組みます。

2022年の経営方針

 本年も生産回復が期待されるものの、新型コロナウイルスやサプライチェーンの問題で安定的な生産になるかは不透明です。加えて、採用に苦戦していること、定着に問題を抱えていること、後継者の育成が進まないこと、厳しくなる一方の残業規制があることなど、私たちを取り巻く環境は確実に厳しくなっています。お客様自体も事業構造の大変革、再編を行われています。三島グループとして、この変化に気づき、対応していかなければなりません。

 そのような認識の下、今年の経営スローガンは、
【新しい未来への一歩を堂々と踏み出そう!〜チャンレンジ、チェンジ、クリエイト、コミュニケート】
と致しました。

 お客様は、先を見た高い次元での構造改革や取り組みを着々と実行中です。我々も内向きでなく、世の中、競合他社、さらにはお客様がライバルに勝てるようチャレンジし続け、結果を出していかなければ期待に応えることはできません。現場に精通している私たちが、役職に関係なくワイワイがやがや議論して知恵を絞り、改善してより良い職場にチェンジしていく事。仕事の質と実力を一層あげ、お客様に価値のある提案を行い、市場や領域をクリエイトする事。これらを高速のPDCA(※1)で回して成果、結果を出して国内の製造業、お客様を元気にしていきたい。難題も多いですが縦・横・斜めでコミュニケーションを取り、ベクトルを合わせて一丸となって真正面からぶつかっていき、乗り越えて参りましょう。

以下の3点について、強くリードしていきます。

1. 安全・環境・保安防災・品質・コンプライアンスをしっかりと事業前提といたします

 前年度も災害、環境・保安防災を発生、再発させました。現場で作業される方は自分自身、家族のためにもルールを必ず守り、周囲の仲間にも守らせましょう。量の変動や人の入れ替わりがあると粛々と作業しづらくなります。守りづらい状況や仕組み、抜け漏れがないか。自職場は勿論、社内、同業他社の実例からも本質を学ぶこと。管理職と現場で対話し、共感して対策を行うこと。事後の100策より事前の一策を心掛けましょう。

2. ビジョンに向けて、仕事の実力を一層高めます

 現場、間接業務を理想の姿に近づけるロス発掘、削減に取り組んでいます。ただ、日々の活動にまで落とし込めていない、あるいは、スピード感に欠ける組織が見受けられます。挑戦することを恐れず、1秒、1歩の改善を積み重ねていくこと、1つの工程だけでなく複数工程を行う実力を獲得し、量の増減に耐えられる組織にしていきましょう。

3. 新市場、新領域の開拓につとめます

 工程請負事業、自社製品で蒔いてきた種が芽吹いてきそうです。どちらもハードルは高く課題も多いですが会社のステージを上げるチャンスです。自職場で多能工化を行って助け合うことは勿論、組織の壁を越え、社としてスクラムを組み、チャンスをつかみましょう。そのために、私をはじめ幹部が課題を認識し、ともに汗をかき、一体感をもって挑戦します。

結びに

 この2年の教訓として、突然の経営の暴風雨にも耐える力がなければなりません。そのためには実力をつけて利益率を向上させておくこと、構造自体にも変革が必要です。工程請負事業は量が増えていきます。自社製品事業は受注増、新製品が期待できる環境にあります。工事・エンジ部隊は外に広げるチャンスがあります。フォローの風がある中、苦戦している採用、定着課題に向け、会社としても人事制度変更、資格手当拡充、外部の力の活用などを行って対応いたします。

 大事なことは上司や仲間と率直に相談しあえる風通しの良い職場であることです。組織が一体となり、目の前の課題に対して現地現物で徹底的に議論を重ね、全身全霊で立ち向かえば問題解決の糸口を切り拓くことができます。全員の思いを一つにしてスクラムを組めば、点ではなく、面として1歩、2歩前に進めていけます。諸先輩方から受け継いだ襷(たすき)をさらに充実させるため、衆知を集め、前向きに、皆様と共に日々、執念を持って挑戦し続けて参ります。

 2025年に向けて、やるべき課題、成長できる要素は沢山あります。社として次のステージに進めていきましょう。決して急激な成長は望んでおりません。確実に足元を固め、1日1日を大事に、私自身も、皆さんも、そして会社も少しでも成長を続けて参る所存です。皆の力をあわせて、家族や仲間に誇れる、お客様や社会に必要とされる、元気でやる気溢れる会社づくりを目指していきましょう。

 この一年が、皆様にとって健康で実りある年となりますよう祈念致します。
 ご安全に!

※1:P(計画)D(実行)C(チェック)A(アクション)

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