【生産性】段取り改善による生産能力向上
投稿日:2022年10月01日
活動の背景と目的
自動車向け樹脂部品の生産ラインでは、今後の新規製品受注に対応するため、生産能力の確保が重要な課題となっていました。しかし、設備の稼働状況を確認すると、金型交換時の段取り作業(※)や設備サイクルに改善の余地があり、このままでは将来の受注拡大に十分対応できない状況でした。そこで、設備を増設することなく生産余力を創出するため、段取り作業の見直しと設備動作(※)の最適化に取り組み、生産性向上と受注対応力の強化を目指しました。
※段取り作業:設備の設定変更や材料準備など、生産前に行う準備作業のこと
※設備動作:生産設備が製品の搬送や加工を行うための動作のこと。
主な取り組み
- 段取り作業動画分析によるムダ動作の徹底抽出
- 配線接続のワンタッチ化による交換作業短縮化
- 金型清掃や昇温準備の外段取り化推進施策
- 取出機待機位置と動作設定最適化による時間短縮
成果
- 設備停止を伴う段取り作業時間が短縮された運用
- 取出機動作の無駄が削減された設備稼働
- 生産能力に余裕を持てるライン運営体制
- 追加受注に対応可能な設備負荷バランス
今後の展望
今回確立した段取り時間短縮手法や設備動作の最適化ノウハウについては、他設備や類似製品への横展開を進め、工場全体の生産能力向上につなげていきます。
また、作業動画を活用した分析手法を標準化し、改善活動を継続的に実施できる仕組みづくりも推進します。
今後も設備能力を最大限に引き出しながら、生産変動や新規案件にも柔軟に対応できる強い現場づくりを目指していきます。
編集後記
この事例で印象的だったのは、大掛かりな設備投資に頼るのではなく、現場作業を細かく観察し、一つひとつの作業を分解して改善につなげた点です。
動画による作業分析を起点に、配線接続方法や金型準備、設備動作設定まで幅広く見直したことで、大きな生産余力の創出につながっています。
日常業務の中に潜む小さなムダを見逃さず、若手からベテランまでが知恵を出し合いながら改善を積み重ねたことが、本活動の大きな価値であると感じました。