【生産性】鋼材加工の効率化と品質向上
投稿日:2022年11月01日
活動の背景と目的
鋼材加工工程では、作業者ごとの方法や判断に違いがあり、工程間で製品が滞留する状況が発生していました。また、溶接後の長い冷却時間や頻繁な載せ替え作業、特定技能者への依存などが生産能力向上の妨げとなっていました。さらに、工程内在庫の増加や作業スペースの圧迫も課題となっていました。そこで、各工程を一つずつ見直し、作業の標準化や設備改良、自動化を進めることで、品質を維持しながら安定的に生産量を高められる工程づくりを目指しました。
主な取り組み
- 内面仕上げ基準の見える化による品質の安定化
- ポジショナー(※)導入による研磨作業負荷低減化
- 冷却台車改造とエアーブロー(※)活用による冷却時間短縮化
- 長尺管対応自動溶接設備と治具改良による工程の自動化
- 材料送りストローク拡幅による切断時間短縮化
※ポジショナー:鋼材を作業しやすい位置や角度に保持・回転させる装置
※エアーブロー:圧縮空気を吹き付けて製品の冷却や異物除去を行う方法
成果
- 作業者間の仕上がり品質ばらつき低減
- 工程間の載せ替えと移動作業削減
- 工程滞留発生の抑制による流動化推進
- 少人数運営と生産能力向上の両立
- 切断機更新により、鋼管の2本同時切断を実現
- 材料送り回数を削減し、切断時間短縮による生産性向上の実現
今後の展望
今回の活動では、作業標準の整備、設備改善、自動化の導入を組み合わせることで、工程全体の流れを大きく見直すことができました。
今後は、改善内容を他工程へ横展開し、現場ごとの作業方法や設備条件に応じた標準化を進めていきます。
また、生産状況をより見える化し、工程ごとの負荷変動にも柔軟に対応できる仕組みづくりに取り組むことで、安全・品質・生産性をさらに高いレベルで両立できる現場づくりを目指します。
編集後記
今回の改善活動で特に印象的だったのは、大規模な設備投資だけに頼るのではなく、現場で日々作業を行うメンバーが工程を細かく観察し、一つひとつの無駄や停滞要因を地道に解消していった点です。
仕上げ基準の明確化や治具の工夫、冷却方法の見直しなど、現場の知恵を積み重ねた結果が生産能力向上へつながっています。
工程全体の流れを俯瞰しながら改善を進めることの重要性を示した好事例であり、多くの製造現場にとって参考となる取り組みといえます。