三島光産株式会社
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2023年 社長年頭所信

投稿日:2023年01月01日

2023年 社長年頭所信

時代の風を受けとめ、成長を加速しよう!
~Challenge, Change, Create, Communicate~

皆様、明けましておめでとうございます。旧年中、社内外の皆様からいただいたご指導、ご協力に心より御礼申し上げます。厳しい時代に蓄えてきた製造実力の向上と、営業努力が実を結び、昨年は、計画を達成することができました。反省事項もありましたが、このようなコロナ禍においても、安定生産を継続できたのは、従業員の皆様方のご協力のお陰です。重ねて感謝申し上げます。

足元の業績は回復傾向も不安定な要素も

 足元の経済動向について振り返ります。2022年は、新型コロナウイルスの第6波に始まり、夏には、過去最大の第7波に襲われました。また、2月のロシアによるウクライナ侵攻は、急激な円安とインフレ、世界の緊張を招いています。様々な分断が継続されながらも、生産量はコロナ前の水準まで回復する傾向にありました。しかし、半導体不足による自動車の生産調整、半導体業界の在庫調整、電気部品の入手困難、サプライチェーンの乱れなどの理由から、当社の千葉・鹿島・機工・精密以外は、安定的な高生産とはできませんでした。

 とはいえ一方で、生産量が回復傾向にある中でのコロナ第7波直撃では、現場・スタッフが一体となって操業を支え、お客様にご迷惑をかけることなく乗り越えることができたのも誇るべき事実です。組織を超えた応援体制も、この数年継続してご協力いただいています。皆様方の継続により、例えば①多能工による全体最適化、②歩留まり向上、③段替え時間をはじめとした付帯作業時間の改善、④生産状態の現場での視える化などを、実現してきました。もったいない〝ロスコスト〞を大幅削減し、製造実力を向上させたことで、生産回復時に大きな成果を生み出し、減産を含めた変動にも対応できました。さらに、営業が価格高騰分を、一部の顧客を除き取得することができたことは大きな成果につながりました。皆様のご努力に、改めて感謝申し上げます。

2023年の経営方針

 本年は、本格的な生産回復が期待されるものの、半導体をはじめとするサプライチェーンの問題で、安定的に生産できるかは不透明です。加えて、昨今の世界的なインフレで、実需が継続していくかは慎重に見極めなくてはなりません。

 一方、お客様は事業構造の大変革、再編を断行されています。三島グループにとっては、広い視点で見ると追い風が吹いている状況です。2025年中計では、過去最高に近い利益を目標としています。

 そのような認識の下、今年の経営スローガンは、
【時代の風を受けとめ、成長を加速しよう!~チャンレンジ、チェンジ、クリエイト、コミュニケート~】
と致しました。

 お客様は、先を見た高い次元での構造改革や、取り組みを着々と実行中です。我々も採用での苦戦、定着問題、後継者育成など課題は山積みですが、チャレンジして結果を出し、お客様の期待に応えることができれば、さらに成長できるチャンスです。現場に一番精通している私たち各々が、誇りを持ってありたい姿に向けて議論して知恵を絞り、改善してより良い職場、働きたい職場にチェンジしていくこと。仕事の質と実力を一層あげ、お客様に価値のある提案を行い、市場や領域をクリエイトすること。これらを高速のPDCAで回し、成果、結果を出して国内の製造業、お客様を元気にしていきましょう。難題も多いですが、縦・横・斜め、役職に関係なくコミュニケーションを取り、ベクトルを合わせて一丸となって真正面からぶつかっていき、乗り越えていきましょう。

 事業計画の達成、成長に向け、具体的に以下の3点について、課題を克服することが求められます。

1.チャンスをつかみ、売り上げ拡大に挑戦します

 今後も変動が大きくなることが想定されます。逆風もありますが、幸い当社の行っているメインの仕事は成長傾向で、前中期経営計画で蒔いてきた種が芽吹き始めています。我々のレベルを上げれば、さらに違うステージ、あるいは新規の仕事を受注することもできます。物価、電力費高騰によるコストアップや採用難を製造実力の向上、設備エンジニアリングによる自動化、単価アップで対応すること、臨機応変に受注変動に対応することが必要です。私をはじめ幹部が課題を認識し、ともに汗をかき、一体感をもって挑戦します。

2.人財の採用・定着・育成に取り組みます

 少子高齢化、人材流動化は今後も進み、採用は一層厳しくなります。2025年中計、その後もにらんだ採用が必要で、新卒、中途、協力企業すべての分野で増員を狙います。今までは、じっくり時間をかけて仕事に慣れてもらい、1人前の社員を育ててきました。今後は教える文化を醸成し、育成方法を工夫して、早く1人前に育てていきたいと思います。また、増員しても定着率を上げていかないと採用、教育を含めて負のスパイラルに陥ります。スタッフ、職班長の仕事の仕方も見直し、売上を伸ばす過程においても経営品質を保ち、向上させていきます。

3.働きたくなる、生産性の高い職場をつくります

 改善を通して、人としての成長、組織の一体感・推進力が生まれてきます。まず、職場で不要なものを捨て、必要なものだけにして小綺麗にすること。多能工職場は、仲間が休みの時、生産が遅れた時に皆で助け合うことができます。生産量の増減にも対応でき、仲間の仕事をすることで、「こんなきつい作業をしていたのか、何とかしたいね。」と職場に会話が生まれます。さらに、改善、標準化のヒントが出てきて、うまく回りだすと活気や連帯感が生まれます。また、従業員満足度アンケートからの意見をもとに、環境整備にも注力し、仲間や家族に自慢できる職場、誇りを持てる職場にしていきましょう。

結びに

 コロナ禍において、皆様のおかげで企業体質を強くすることができました。上記3つ以外にも、脱炭素への的確な対応、DX推進による本質課題解決の強化と生産性の大幅な向上、技術レベルの向上、人事ローテーションなど、課題が尽きることはありません。大変困難な道のりですが、社として次のステージに成長するチャンスでもあり、先頭に立って取り組んで行きます。決して急激な成長は望んでいません。足元を固め、私自身も、皆様も、会社も日々挑戦して、少しずつ、成長をしていきましょう。

 最後に、これが大前提となりますが、全ての基本は安全、そして環境、保安防災、品質、コンプライアンスです。皆様の心にいつも留めておいてください。

 この一年が、皆様にとって、健康で実りある年となりますよう祈念致します。

 ご安全に!

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